沖縄県宮古諸島の伊良部島・下地島には、古くから伝わりみなが慣れ親しんだ郷土料理と泡盛があります。旧暦のお正月、お盆の時には、それらを囲んで盛大にお祝いするのが島の慣わし。みんなでワイワイしたり、祈りのお供えにしたり。私たち、伊良部島・下地島の人々の暮らしに根ざしたリアルな食文化をご紹介します。
年中カツオが捕れ、沖縄県下1位の漁獲量を誇る、伊良部島・佐良浜漁港。カツオ漁は、昔からこの島の発展を築いてきた重要産業で、私を含め島の人々はカツオに育ててもらったも同然。カツオはタタキで食べるのがポピュラーだと思いますが、ここ宮古諸島では新鮮な刺身のまま食べられるんです! 味や歯ごたえもとても良く、観光客の方も驚く逸品。地元の家庭では当たり前のさっぱりとした“酢醤油”でぜひ召し上がってください。生のカツオを燻製し、食糧が乏しい時代に保存食として活躍した「なまり節」も、ほぐすとカツオ本来の香りが広がり、とても美味しいです。
佐良浜漁港の伊良部漁業協同組合直営の食堂。獲れたてのカツオやマグロの刺身を載せた海鮮丼が人気。
手間暇かけて燻製にしてカツオの旨味を凝縮した「なまり節」。製造工程の見学を予約で受け付けています。
なまり節サンドイッチ
下地島空港
ターミナル内カフェ
「coral port Grab & Go」
ここでしか食べられないなまり節のサンドイッチ。帰る前にぜひご賞味を。
宮古諸島の人はよくお酒を飲みますが、中でも伊良部島の人はお酒好きで有名。特に「宮の華」という泡盛は、伊良部の食卓には当たり前のようにあって、なくてはならないもの。社長と杜氏が共に女性という珍しい酒蔵で作られており、口当たりはなめらかで女性でも飲みやすい。作り手さんの思いがこもった逸品です。ぜひ味わってみてください。
島のガイドと町を一緒に歩く「ずうずうぱるんかい」。「ずうずう」=「さあ、行こう」、「ぱる」=「畑」という意味で、「さあ、畑に行こう」という、伊良部島の食文化体験ツアーです。食べ物が少なかった時代に実際摘んで食べていた野草や、佐良浜漁港で獲れたカツオをしゃぶしゃぶにしたり、天ぷらにしたり、刺身にして、最後にみんなで「いただきます!」。島の食文化を学びながら実際に作って食べられるので、日本だけでなく海外の旅行客の方にも人気のツアーです。
澄み渡るアクアブルーとスカイブルーが交差する伊良部大橋。その目と鼻の先にあって、島グルメやショッピングを楽しめるのが「いらぶ大橋 海の駅」です。旅の思い出の特産品や島の人に親しまれる逸品、かわいい雑貨などを手にとって見てくださいね。絶景の前で写真撮影もお忘れなく。
“ジャリジャリ”の
砂糖がクセになる!?
宮古島のご当地パンと
言えば、このパン。
もちごめを
ドリンクにして
食紅で色付けした
「ピンクのげんまい」も
ぜひ試してみて。