異国との交流で育まれた独自の食文化
「和・華・蘭料理」を体験!
異国との食文化が混じり合う中で生まれたのが、長崎ならではの「和・華・蘭(わ・か・らん)料理」です。“和”は和食、“華”は中華料理、“蘭”はポルトガル・オランダなどの西洋料理のこと。長崎ならではの魅惑のグルメを堪能しましょう。
卓袱(しっぽく)料理 史跡料亭 花月
3カ国の味をアレンジ! 和・華・蘭料理の代表格
ポルトガル、オランダ、中国の料理を取り入れて和風にアレンジした卓袱料理は、「和・華・蘭料理」の代表格。朱塗りの円卓を数人で囲み、大皿に盛られた料理を取り分けて食べるスタイルが特徴。格式にとらわれない気軽なおもてなし料理として、長崎の町人たちに愛されてきました。長崎の歴史に思いを馳せながら食を楽しむ、優雅なひとときが過ごせます。
史跡料亭 花月
長崎県長崎市丸山町2-1
095-822-0191
https://www.ryoutei-kagetsu.co.jp
県の史跡にも指定されている「史跡料亭 花月」は、井原西鶴や坂本龍馬も訪れた歴史ある料亭。10種類以上の料理が円卓に並ぶ、原点に忠実な卓袱料理が楽しめます。
長崎ちゃんぽん 蘇州林
昔懐かしい感じがする、ほっとする長崎の代表麺
長崎ちゃんぽんは、魚介と野菜がたっぷりでヘルシーなご当地グルメ。諸説ありますが、「明治時代、中華料理店の店主が食べ盛りの留学生のために安くて栄養のある料理をと考案された」とか。かんすいの代わりに唐灰汁(とうあく)を混ぜた独特の麺が特徴で、具材のエキスがたっぷり溶け込んだスープによく絡みます。
蘇州林
長崎県長崎市新地町11-14
095-823-0778
http://www.sosyuurin.com/
中華街新地にある人気店。五島産の車海老や剣先いかがのった「上ちゃんぽん」、A4ランクの長崎和牛や五島産の車海老がのった「極上ちゃんぽん」も。
皿うどん 中国菜館 江山楼 中華街新館
地元で愛されている、2種類の皿うどん
長崎の皿うどんは、パリパリの細麺ともっちりとした太麺の2種類があり、多くの中国料理店では両方のメニューが提供されています。「中国菜館 江山楼 中華街新館」で人気の「特上皿うどん(細麺)」は、フカヒレや魚のすり身団子などが入った豪華な一品。コクのある餡と歯ごたえ抜群の麺、旨み豊かな具材が絡み合い、箸が止まらなくなる美味しさです。皿うどんのために独自に開発された「特製ソー酢」をかけると、味の変化も楽しめます。
中国菜館 江山楼 中華街新館
長崎県長崎市新地町13-13
095-820-3735
http://www.kouzanrou.com/
長崎中華街にある、昭和21(1946)年創業の老舗。鶏ガラをじっくり炊き込んだ鶏白湯スープで作る、定番の「特上ちゃんぽん」もおすすめ。
トルコライス bistroボルドー
子どものときのわくわく感を思い出すプレート
「トルコライス」のルーツは、60数年前に神戸の将校クラブに勤めていた現「bistroボルドー」シェフの父親である植原一郎氏が、外国人客に提供するために考案した「トルコ風ライス」といわれています。
ワンプレートにドライカレー、ナポリタンスパゲッティ、とんかつがのったトルコライスは、まるでお子様ランチのような楽しさです。
bistroボルドー
長崎県長崎市浜町8-28 浜町インポートビル2・3階
095-825-9378
https://bistro-bordeaux.com/
父親が考案した「トルコライス」の味を受け継いだお店。ベーシックな「トルコ風ライス『昔ながらの』」に加え、「魚フライトルコライス」「ステーキトルコライス」「激辛トルコライス」など、全部で10種類ものトルコライスが揃います。
ミルクセーキ ツル茶ん
大正時代につくられたイギリスのカクテルをヒントにしたスイーツ
長崎名物のミルクセーキは、飲み物ではなく、スプーンで食べるかき氷の一種。卵と牛乳を使ったイギリスのカクテル「エッグノッグ」をアレンジしたアルコール不使用のスイーツで、坂が多く夏は酷暑の長崎で涼しく過ごせるようにと考案されました。甘さ控えめでさっぱりとしたあと味は、街散策の疲れを癒やしてくれます。
ツル茶ん
長崎県長崎市油屋町2-47
095-824-2679
大正14(1925)年に開業した現存する九州最古の喫茶店「ツル茶ん」は、長崎版ミルクセーキ発祥のお店。砂糖・卵・練乳に氷を入れてミキサーで砕いた初代のレシピを、三代目が守り続けています。